桐野夏生

光源 (文春文庫)

光源 (文春文庫)

映画の撮影を軸に
カメラマン、監督、プロデューサー、女優、男優それぞれの視点から書かれる。

彼女の作品には、こうしていろんな視点から物語から描くところに特徴があるように思う。
でもこれは、グロテスクのように成功はしてない気がする。
どうも、中途半端だ。

この作品の軸にあるもの、光源、それは「怒り」なのではないだろうか。
この『怒り』は、彼女の作品すべての根底にあるような気がする。

そして、私も普段は気がつかない振りして
毎日を過ごしてるけど
私も 心の奥底に この「怒り」を常に抱えているから
彼女の作品に惹かれて仕方ないのかもしれない。




冷たい誘惑 (文春文庫)

冷たい誘惑 (文春文庫)

ふとしたことから拳銃を手に入れた人たち5人の物語。
ちょっとずつ、話はリンクしている。
主婦、家出娘、新入社員、元警官、OL
日常に突然入ってくる拳銃(非日常)

私の評価は星二つ!


恋愛中毒 (角川文庫)

恋愛中毒 (角川文庫)

「他人を必要以上に愛してしまう話。」
みたいなことが帯にはあったけど、本当はそんな話ではない。

主人公の視点でストーリーが進むから
そんなにおかしくは感じなかったけど
もし、ドラマ化したりでもしたら
相当おかしな主人公なのだと思う。

でもそれを笑えない。
そこがこの小説の核なような気がした。